フランスのバカンス【コウゲン編27】

フランスのバカンス【コウゲン編27】

 

コートダジュールの街並みと海

 

オイルショック、日本はそれにロッキード

世界政治は第一次石油ショック、日本では田中ロッキード疑惑、フランスではジスカールデスタン大統領選出など変化を遂げていく。
そんな時代の変化を反映しながら、ファッションの世界は変革の流れを力強く進んでいく。

 

1975年4月に終わったベトナム戦争で、この戦争に反対していた西側諸国の若者は盛り上がった。
ファッションの新しい流れを作っていた世代であっただけに、その背景の中で人気のあったKENZOの人気は相変わらず続いていく。

 

 

フランスのバカンス

僕のパリでの仕事は、相変わらず忙しかった。
オイルショックはフランス始め、世界の政治に影響を与え始めていた。
日本ではロッキード事件があり、日本からの出張客たちからもその話はいろいろ聞いた。
日本の政治が混乱している状況に見えた。
しかし、日本からの出張客が相変わらず多いところを見ると、深刻な変化がすぐあるようには見えなかった。

 

そんな風に政治の世界は少しずつ動いて行くが、フランスの一般の人びとの生活ベースは変わらない。
毎年6月の末になれば、皆んなバカンスのことで頭が一杯になる。
7月か8月に1ヶ月のバカンスに出かけるのだ。
その頃のフランスは郊外に出ると、緑の広い田端、林、森、その間を縫う並木道、色々な花が咲き乱れる。
青い空、僕らもそれにあやかって、その季節になると何日間は車で旅に出た。
この頃のフランスは晴れた日が多い。
フランス人たちもそうだったが、僕らも南のカンヌなどがある、コートダジュール海岸を目指す場合が多かった。

 

 

ルート・ナポレオンを通って

パリからコートダジュールへ行くには、途中のグルノーブル辺りから『ルート・ナポレオン』と呼ばれるルートでいくこともあった。
この街道は、昔1815年、ナポレオンがエルバ島を脱出して、パリへ帰る時に通った山越えの街道だ。
その途中で彼と共に参加する兵士がどんどん増えていって、パリへ大部隊と共に、帰り着くことになる。

 

そんな南フランスのプロバンス地方の田舎街道『ルート・ナポレオン』を行くと、小さな村やまちで土地の美味しい料理を食べることもできる。
そのまま南へ進むとコートダジュールへ降りる手前で、ラベンダーの咲き乱れる山町がある。
そこではラベンダー祭りがあって、通る人たちにラベンダー香水を吹きかける。

 

そしてカンヌ辺りに降りて、コートダジュールに出る。
文字通り真っ青な海、コートダジュール。
街はバカンスの人でいっぱいだ。

 

 

フランスのバカンスは人は多いが静か

フランス人がこの1ヶ月のバカンスの為に働くといわれるが、この気持ちの良さを味わうと、よくわかる気がする。
僕らはそのまま車を駆って、噂のサントロペへも行った。
カンヌと違って、少し鄙(ひな)びていて、いい海岸だった。
やはり人はいっぱいだった。

 

しかしフランス人のバカンスの過ごし方を見ていると、大抵ひと所でキャンプやホテルで滞在して、ゆったり過ごしている。
人は多いが、慌ただしさがない。

 

僕らは日本とのコンタクトの中で仕事をしているので、1ヶ月もゆっくりしていられない。
残念だけど、ボツボツ、ボロ車をだいじに運転しながら、もと来た、蝉の鳴きしきる『ルート・ナポレオン』をゆっくり、楽しみながら帰ることにしよう。
僕のボロ愛車が故障しませんように。

 

 

プロフィール

水彩風の男性写真

名前はコウゲン。
田舎のお寺の長男に生まれ、坊主になりたくなかった僕は、とにかく遠くへ逃げたかった。
出来れば外国へ。
その夢が実現してパリに10年住んだ後、日本に帰国してジュエリーブランドを創業。

 

 

前回までのあらすじ

・ファッション資料を求めて、フランス移住【コウゲン編1】

https://imac-j.com/blog/france/1502/
・フランス移住後、ゼネストと仕事【コウゲン編2】

https://imac-j.com/blog/france/1506/

・パリでの初仕事~通訳事件【コウゲン編3】

https://imac-j.com/blog/france/1650/

・リヨンでの発見【コウゲン編4】

https://imac-j.com/blog/france/1768/

・パリに着いて1年後【コウゲン編5】

https://imac-j.com/blog/france/1773/

・リヨンとギニョール人形劇【コウゲン編6】

https://imac-j.com/blog/france/1812/

・パリの食生活【コウゲン編7】

https://imac-j.com/blog/france/1816/

・パリのファッションの変化【コウゲン編8】

https://imac-j.com/blog/france/1818/

・パリでファッションカメラマンになる【コウゲン編9】

https://imac-j.com/blog/france/1820/

・フランスから物申す~我が社の経営陣に問題あり【コウゲン編10】

https://imac-j.com/blog/france/1829/

・フランスから一時帰国【コウゲン編11】

https://imac-j.com/blog/france/1831/

・フランスから一時帰国、そして手に汗握る攻防戦【コウゲン編12】

https://imac-j.com/blog/france/1833/

・パリに帰りたい【コウゲン編13】

https://imac-j.com/blog/france/1835/

・ふたたびパリへ【コウゲン編14】
https://imac-j.com/blog/france/1838/

・パリで新しいスタート【コウゲン編15】

https://imac-j.com/blog/france/1840/

・パリでデザインアトリエ経営【コウゲン編16】

https://imac-j.com/blog/france/1863/

パリのデザインアトリエで日本人デザイナーが活躍【コウゲン編17】

・フランスの雪山ドライブ【コウゲン編19】
・パリのファッション情報【コウゲン編20】
パリで蚤の市に夢中になる【コウゲン編21】
・デザイン資料を求めてマルセイユやリヨンへ【コウゲン編22】
パリで出会ったデザイナー【コウゲン編23】
パリには面白いものがいっぱいある【コウゲン編24】
ド・ゴール政権からポンピドゥー大統領へ【コウゲン編25】
・パリから列車でスペイン旅行【コウゲン編26】

関連情報

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