デザイン資料を求めてマルセイユやリヨンへ【コウゲン編22】
目次
デザイン資料を求めてマルセイユやリヨンへ
デザイン資料探しに熱中
この頃の僕の関心は自分のデザインアトリエのレベルを上げることが第一になっていた。
そのためにはそのシーズンの新しいテーマに合わせた必要資料を提供することが重要だった。
このデザイン資料探しは、前にも触れたように僕にとっては楽しみでもあったので、全く苦にならなかった。
興味がある資料があると聞けば、ある時にはマルセイユ近くの業者が持っていると聞いて、僕の愛車の中古フォルクスワーゲンで行ったこともあった。
パリからは700kmか800kmもあったろうか。
僕の車は何回か途中でエンストしてくれて、オウジョウしたが僕はいい資料が見つかったので満足して帰ってきた。
リヨンの絹織物、富岡製糸場
資料ということで言えば、このブログで触れたことがあるが、リヨンの絹産業が盛んだった頃(200年程前)綺麗な刺繍やジャガード織の絹織物がリヨンで作られていた。
その頃の見本帳を沢山持っている業者と知り合いになった。
そのコレクションを見て僕はとても欲しくなった。
その頃から1930年頃までの時代の服やスカーフに使われた生地見本帳だった。
後で分かった話だが、のちに世界遺産に指定される日本の富岡製糸場で作られた絹糸は、リヨンとの関係で作られたということだ。
僕はその資料としての質の高さを理解できたので、売って欲しいと頼んだが提示された値段は当然安くはない。
すぐには買えない。
貯金をしては一冊ずつ、結局何年かかかって何冊か買い求めることになる。
『Kアトリエ』のデザイナーCさん僕のパリでの仕事としては、そんな資料探しをしながら僕のデザインアトリエのレベルを上げるべく努力することと、常にあったのは日本からの出張客に対する対応だ。
その中でいつもあったのがプリント生地のためのデザイン画を、パリデザインアトリエへ行って買いたいという人達を案内することだ。
そのたびに前にも触れた『kアトリエ』へは案内した。
そこのデザイン画がよかったのがまずあったが、日本からの女性デザイナーがいたことも理由の一つだった。
日本からのバイヤーがそのデザイナーと、デザインの事についてもスムーズに話ができたからだ。
他のデザインアトリエでは相手がフランス人だから、どうしても手間がかかる。
『Kアトリエ』へ何度も行っている内に、この日本人デザイナーCさんとは仕事以外でも会うようになった。
彼女の話では元々イタリアでデザインの仕事をしたく来たと言う。
パリへは、日本で彼女にデザインを教えてくれた先生が『Kアトリエ』のK氏を知っていて、頼まれて表敬訪問に寄ってデザインを見せたら、引き止められて現在に至るとのこと。
ボツボツやめてイタリアへ行ってみたいとのこと。
そんな話をしたりして、僕達はだんだん親しくなっていった。
プロフィール
名前はコウゲン。
田舎のお寺の長男に生まれ、坊主になりたくなかった僕は、とにかく遠くへ逃げたかった。
出来れば外国へ。
その夢が実現してパリに10年住んだ後、日本に帰国してジュエリーブランドを創業。
前回までのあらすじ
・ファッション資料を求めて、フランス移住【コウゲン編1】
https://imac-j.com/blog/france/1502/
・フランス移住後、ゼネストと仕事【コウゲン編2】
https://imac-j.com/blog/france/1506/
・パリでの初仕事~通訳事件【コウゲン編3】
https://imac-j.com/blog/france/1650/
・リヨンでの発見【コウゲン編4】
https://imac-j.com/blog/france/1768/
・パリに着いて1年後【コウゲン編5】
https://imac-j.com/blog/france/1773/
・リヨンとギニョール人形劇【コウゲン編6】
https://imac-j.com/blog/france/1812/
・パリの食生活【コウゲン編7】
https://imac-j.com/blog/france/1816/
・パリのファッションの変化【コウゲン編8】
https://imac-j.com/blog/france/1818/
・パリでファッションカメラマンになる【コウゲン編9】
https://imac-j.com/blog/france/1820/
・フランスから物申す~我が社の経営陣に問題あり【コウゲン編10】
https://imac-j.com/blog/france/1829/
・フランスから一時帰国【コウゲン編11】
https://imac-j.com/blog/france/1831/
・フランスから一時帰国、そして手に汗握る攻防戦【コウゲン編12】
https://imac-j.com/blog/france/1833/
・パリに帰りたい【コウゲン編13】
https://imac-j.com/blog/france/1835/
・ふたたびパリへ【コウゲン編14】
https://imac-j.com/blog/france/1838/
・パリで新しいスタート【コウゲン編15】
https://imac-j.com/blog/france/1840/
・パリでデザインアトリエ経営【コウゲン編16】
https://imac-j.com/blog/france/1863/
・パリのデザインアトリエで日本人デザイナーが活躍【コウゲン編17】
関連情報
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