パリコレの取材【えび編6】
目次
パリコレの取材
プレタポルテの台頭
デザインワークのかたわら、友人の紹介で繊研新聞(ファッションビジネス業界紙)の編集長とお会いし、パリコレの取材をすることになった。
パリではオートクチュールのコレクションがずっと続いていたため、最初はオートクチュールのコレクションの取材を依頼された。
しかし私は「これからはプレタポルテの時代です!」と主張した。
プレタポルテのショーは始まったばかりだった。
パリ、ミラノ、ロンドン。
中でもパリコレはヨーロッパ、アメリカ、アジアから多くのプレスが取材に集まった。
日本人デザイナーの活躍
日本ブランドとして、KENZO(ケンゾー)、ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)、KANSAI YAMAMOTO(山本寛斎)、80年代になってCOMME des GARCONS(コムデギャルソン)、Yohji Yamamoto (ヨウジヤマモト) が加わり、日本人デザイナーの発揮するオリジナリティと独特なデザインは、世界のプレスの人気を集めた。
特に初期のKENZOは、安いコットンプリントでシーズンを問わずKENZOスタイルの服に作り上げ、そのフレッシュさが人気を集め女性の顧客が熱中した。
大きなお腹を抱えて
繊研新聞のためのプレタポルテのコレクションの取材は、東京の本社から記者が取材に来るようになり私も一つの役目を終えた。
同時に、私も結婚して大きなお腹を抱えて、フランスの労働者が着るブルーのつなぎの服を着て取材をし続けていた。パリコレはますます人気を集め、当時はオーガナイズも充分ではなく入場するのも記者同士の押し合いへし合いの状態。
ベビーを守るためには、もう限界だった。
華々しいコレクションのショーの裏に、当然のことながらブランドのデザイナーやスタッフ、プレス担当の奮闘があった。
プロフィール
名前:えび
テキスタイルデザイナーとしてパリへ。
デザインスタジオ勤務後、フリーランスとして仕事をする。
日本に帰国後、ジュエリーブランドを創業。
前回までのあらすじ
・デザイナーとしてパリへ【えび編1】
https://imac-j.com/blog/france/1612/
・パリへの長い旅【えび編2】
https://imac-j.com/blog/france/1632/
・パリのデザインアトリエ【えび編3】
https://imac-j.com/blog/france/1662/
・テキスタイルデザイナーとしてパリで独立【えび編4】
https://imac-j.com/blog/france/1669/
・イブサンローランのライセンスビジネス【えび編5】
関連情報
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