ロワールの城巡り【コウゲン編38】
目次
ロワールの城巡り
大阪城主パリ訪問ー続編
パリのレストランで、その胃を十分満足させた大阪城主の、フランスでの次の希望は、もちろん彼の専門である「フランスの城」のことである。
彼のことだから、パリから少し離れたところにロワール川が流れていて、その川に沿っていくつかの古い有名な城があるということは知っていた。
そこへ連れて行けという。
時は秋、ロワール河畔を訪れるには絶好のシーズンだ。
ジャンヌダルクのオルレアンからロワール川畔へ
ジャンヌダルクが15世紀に、イングランド王国と戦って敗れたオルレアンまで電車で行き、そこでレンタカーを借りて1泊2日で、ロワール渓谷に拡がる古城を訪れる旅行に出かけた。
オルレアンから始まるロワール渓谷の地域は良いぶどう酒の産地でもある。
ということは、料理がうまいことでも知られている地域でもある。
我が大阪城主にとっては
「城、美味い料理、うまい酒」
と三拍子がそろう地域ということになる。
ワイナリーがありすぎる
自動車で行くと道路沿いに、所々にワイナリー(vignoble)があって
「美味しいワイン味わって!」
と書いてある。
我が大阪城主は、こんな時にはごく敏感に反応する。
寄って行こうということになる。
いくつかのワイナリーに寄って、その度に丁寧以上の試飲をしては次のワイナリーへ。
それを繰り返しながら、やっと最初の城へ着く。
城では通訳するのに困った
ブロワ城からシャンボール城。
大阪城主はさすがに城の専門家だ。
城へ入るとまた違う顔になる。
いろいろ城のガイドに質問したりして、通訳の僕を困らせた。
ホッとして次の城に向かう。
小さな町に入ると、今度は腹がへったという。
ここいら辺の町のレストランだと、どこでも安くてうまい。
ロワール城巡りは、僕は以前に何回か来ていたので知っていた。
大阪城主はもう要領が分わかって、レストランへ入るといつものニコニコ顔で
「ボンジュール」
と言い、席に着くや、周りの人が食べているものの、うまそうなものを指さして注文する。
これが一番間違いがない。
たいてセットメニューになっているので、ワイン、チーズがついてくる。
僕はこのチーズに長い間苦戦したのだが、大阪城主は全く問題ないようだ。
ここでもうまい食事をして、次に向かう。
途中にはやはりワイナリーがあって、我らを誘惑する。
というより大阪城主を誘惑する。
そして大阪城主はこの誘惑にはまったく弱い。
ほとんどその度に寄ってしまう。
僕は運転することもあって、ワインは舐めるほどにするが、彼は薦められるままに丁寧に味わう。
そこに置いてある、おツマミまで。
やっと次の城巡りに向かう。
シュノンソー城、アンボワーズ城、それぞれ十分ゆっくり見て周り、その近くで小さなホテルを見つけて、泊まることにする。
呑み食いのテーマは「安い、うまい」
大阪城主はホテルの近所を歩き回り、うまそうなレストランを見つけ入ろうと言う。
彼もわかっていて、決して格好のいい、高そうなのは選ばないので僕も安心だ。
我々は大阪で、呑み食いしている時からそうだったから。
呑み食いのテーマはいつも
「安い、うまい」だった。
その夜も美味しいロワール地方料理を、うまいロワールワインで食べて、大阪城主の、いつ聞いても面白い歴史話を聞いて楽しい夜を過ごした。
2日目はショーモン城、アゼールリドー城、シノン城、アンジェ城を、ワイナリー巡り。
美味しい料理を食べながら、忙しいが美味しくも楽しいロワール渓谷古城巡りをして、大阪城主を無事満足させてパリまで連れ帰った。
プロフィール
名前はコウゲン。
田舎のお寺の長男に生まれ、坊主になりたくなかった僕は、とにかく遠くへ逃げたかった。
出来れば外国へ。
その夢が実現してパリに10年住んだ後、日本に帰国してジュエリーブランドを創業。
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〒107-0062 東京都港区南青山4-17-33 |
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代表者名 | 奥谷千賀子(オクヤ チカコ) |
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