チェコのヤブロネッツへ【コウゲン編105】
目次
チェコのヤブロネッツへ
オーストリアのガブロンザーではリタイアする世代が出てきた
僕らがオーストリアのエンス(Enns)のガブロンザー(Gablonnzer)に来るようになって数シーズンになる。
imac(イマック)のデザイナーCさんがスワロフスキーラインストーンを、そのカラーバラエティーもふんだんに使って、新しいラインストーンアクセサリーを作っている。
チェコのガブロンツから引き上げてきた世代がそろそろ一部リタイアの年代になってきたらしい。
彼らにも子供がいて成人しているのだが、たいていは手仕事である宝飾業を引き継がないとのことだ。
僕たちにとっては残念なことだ。
元のガブロンツ、今のチェコのヤブロネッツに行こう
一方、最近の情報では、元のガブロンツがあった現在のチェコのヤブロネッツはEU加入もなり、我々、自由主義圏内とも普通に交易するようになっているらしい。
もちろん1945年以前にドイツ系の人たちが営んでいたラインストーンやその他ビーズなどを使ったビジュー(アクセサリー)の工房がたくさん残っている。
チェコの人達によって今も経営されているようだ。
ボヘミアングラス産業はその地で生き残っているという。
僕らはこれまでは、ラインストーンについてはオーストリアのガブロンザーで全て制作していた。
しかし、その工房が世代交代でだんだん少なくなってきている現在、今はチェコ共和国になっている元のボヘミヤのガブロンツ、今のヤブロネッツに一度行ってみようということになった。
思いついたら、僕らは早い。
デザイナーCさんはパリにいることが多いから、僕がパリへ行く時に合わせてチェコへ行くことになる。
パリからプラハへ行く。
プラハから約100km程、当時は高速道路がないので途中から山岳地帯になるので、車で2時間近くかかるという。
電車では本数も少なくかなり不便らしい。
日本のチェコ大使館にも連絡を取り、当地の業者にもコンタクトを取ることもできた。
スケジュールもできて僕はまず、パリへ出発した。
パリからプラハ、プラハからヤブロネッツへ
パリの仕事を終え、デザイナーCさんと一緒にプラハへ出発した。
初めてのプラハでは、古い歴史のある都会プラハを少しだけ見て周り、目的のヤブロネッツを目指した。
大使館で紹介してもらった業者が車で迎えにきてくれた。
途中から山岳地帯になる。
木立の中に時々煙突のある屋根のある一戸建ての家が見える。
案内してくれる業者の話では、そこではガラスの仕事をしている職人がいるという。
この山岳地方には、ガラスのできる土があり、そこから加工するための火を燃やすための木が豊富にあったことが、このボヘミアにガラス工業を生み出した根源だと説明してくれた。
そんな風にして、今でも個人でガラス加工の仕事をする人たちがいるという。
ヤブロネッツの町に着いた。
山間に開けた大きな街だ。
ここがオーストリアのガブロンザーの職人達の故郷でもあった街だ。
街にはいたる所にビジュー工房やビーズを作る工房があった。
共産政権の時代には、これらの工房は全て国家で運営されていたという。
それが今では一般に払い下げられ、個人の所有になっているという。
周りを山に囲まれたヤブロネッツの街は長い共産政権が続いたせいか、どの建物もヨーロッパらしい貫禄のある物だったが、ほとんどが古びていた。
一部壊れていても、修理がなされていない建物が目立った。
この街の工房巡りは、明日からだ。
プロフィール
名前はコウゲン。
田舎のお寺の長男に生まれ、坊主になりたくなかった僕は、とにかく遠くへ逃げたかった。
出来れば外国へ。
その夢が実現してパリに10年住んだ後、日本に帰国してジュエリーブランドを創業。
帰国後に図らずも住職になってしまったものの、外国とのコンタクトは続く。
関連情報
主役になれるドレスアップジュエリー|imac(イマック)
imac(イマック)は、日本人デザイナーのオリジナルデザインによってヨーロッパの工房で制作されたコスチュームジュエリーをお届けしています。おしゃれ心を刺激するモードなきらめきに溢れたネックレス、イヤリング、ブローチ、ヘアアクセサリーなどのアクセサリーが品のあるかわいらしさとトレンド感を演出します。大人の女性に人気があり、プレゼントにもおすすめです。
会社名 | 株式会社イマックジュエリー |
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住所 |
〒107-0062 東京都港区南青山4-17-33 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
代表者名 | 奥谷千賀子(オクヤ チカコ) |
info@imac-jewelry.com |