ヘアアクセサリー工房との出会い【コウゲン編39】

ヘアアクセサリー工房との出会い

 

イマックジュエリーの花モチーフのヘアバレッタ

 

ヘアアクセサリーメーカー「LG」との出会い

かなり後の話になるが、アクセサリーを商品として扱うようになっていた頃のこと。
僕のパートナーのCさんはファッションデザイナーとして連日忙しい。
デザイン活動と同時に、パリのファッションに詳しいので日本のファッションジャーナリズムからの依頼でパリコレの取材にも飛び回っていた。
パリでよく開催されていた、各シーズンのファッション展示会にも顔を出していた。

 

その中である時、興味あるものが見つかったという。
彼女はファッションデザイナーとしてウエアだけではなく、当然ファッションアクセサリーにも関心を持っていた。
今回彼女が見つけた興味のあるものとは、ヘアアクセサリーだった。
話を聞くと、展示会で見つけたそのメーカー「LG」は、アイテムのバラエティが多く、素材も豊富で、その上こちらがデザインを出すと、それを制作するという。
そしてメーカーLGを営んでいる夫婦は感じがいいとCさんは言う。

 

そんなふうにCさんは、ヘアアクセサリーメーカーLGとコンタクトを持つことになった。
何故かCさんとコンタクトができた交渉相手との関係は、これまでもそうだったが、長く続くようになる。
結果的には、このLGメーカーとの関係もそうなることになる。

 

 

僕にはアクセサリーはわからない

Cさんは僕にもぜひ展示会に行って、LGメーカーのコレクションを見るように勧めるので見に行った。
僕にはよく分からないが、Cさんがいいと言うのならいいのだろうと思って、値段とか数量の話をした。
問題はない。
そして我々のオリジナルデザインで制作して、日本に対しては独占契約でOKということで話はスムーズにいった。

 

Cさんのいうように、彼らは、田舎の素朴な若者たちだった。
アルプスの中腹にある小さな町だけれど、きれいなところだからぜひ一度工場に来てくれということだった。

 

その後、しばらくたって、彼らから地元で展示会をすると言うので招待状が送られてきた。
Cさんは行ってみると言う。
僕は別の用事があって行けない。
調べてみると、リヨンからローカル線に乗り変えて行くへんぴな所だ。
彼女はとにかく行って見ると出かけた。

 

そして、Cさんはかなり満足して帰ってきた。
彼女のデザインをいくつか渡して制作を依頼して、彼らがパリへ持って来れない素材も現地にはあって、それも使ってきたと言う。
そして町がきれいで、ホテルも良く、レストランも美味しかったという。
そのあとは、シーズン毎に、彼らがパリの展示会へ来て、そこで会い、仕事をするという形で仕事は続いた。

 

その内にLGメーカーから、いろいろ新しい素材も入手したので、工場まで来ないかという誘いが来た。
その時は僕も彼らの工場も見てみたいし、その町へも行ってみたかったので2人で行くことにした。

 

 

僕もLGメーカーの工場へ

パリからリヨンまで電車で行き、そこからローカル線、単線で切り替えしながら登って行く。
景色もいいし楽しい旅だった。
やっと着いた。
山に囲まれた美しい町だ。

 

早速LGの工場に行きいろいろ仕事を済ませた後、話をした。
彼らは代々続いた家業としてのヘアアクセサリーメーカーを続けていると言う。
古い資料も見せてもらった。

 

 

中世に木靴を作っていた町がヘアアクセサリーの町に

どうしてその町がヘアアクセサリーの町になったのかという話になった。
長い歴史の話になるという。

 

中世の時代からこの町はあって、その頃は資源は木材しかないので、その木材で木靴を作って栄えていたと言う。
その内に革靴が普及して、木靴が売れなくなり、木材で商品ということで考え出されたのが、生活必需品である櫛(くし)、かんざしであったと言う。
そのまま素材はセルロイド、ベークライトになり、プラスチック、アクリルレジーヌになって現在の丈夫なものになってきたということだ。

 

この町の長い歴史の中で、伝統産業が変遷して来た中で、この町のヘアアクセサリーについて知ることができて面白かった。

この町はスイスのジュネーブにも近い。
運搬はジュネーブを通じてすることが多い。
そこには空港もあるし、商品運搬にはより便利らしい。

 

仕事も終わって、Cさんが以前に泊まったホテルで一泊して、アルプスの高地のおいしい空気を味わい、帰りはLGメーカーの彼らが、車でリヨンまで送ってくれた。
彼らのいつもの気さくさが、あの町の雰囲気とともに、僕らをいっそう気分よくさせてくれた。
そんなふうに彼らとの関係は、ずっと続いていくことになる。

 

 

 

プロフィール

水彩風の男性写真

名前はコウゲン。
田舎のお寺の長男に生まれ、坊主になりたくなかった僕は、とにかく遠くへ逃げたかった。
出来れば外国へ。
その夢が実現してパリに10年住んだ後、日本に帰国してジュエリーブランドを創業。

関連情報

主役になれるドレスアップジュエリー|imac(イマック)

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imac(イマック)は、日本人デザイナーのオリジナルデザインによってヨーロッパの工房で制作されたコスチュームジュエリーをお届けしています。おしゃれ心を刺激するモードなきらめきに溢れたネックレス、イヤリング、ブローチ、ヘアアクセサリーなどのアクセサリーが品のあるかわいらしさとトレンド感を演出します。大人の女性に人気があり、プレゼントにもおすすめです。

会社名 株式会社イマックジュエリー
住所 〒107-0062
東京都港区南青山4-17-33
営業時間 10:00~17:00
代表者名 奥谷千賀子(オクヤ チカコ)
E-mail info@imac-jewelry.com

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